１００歳の腕相撲の達人
２００１年１１月１６日（金）
＊いやあ、今週はくたびれました。会議がふたつも入ったし。授業はまあ、元気にやっています。学生たちも活発です。最近、とみに若 い人たちが輝いて見えます。でも年配者も負けてはいないぞ。
先日、医科大で、９９歳の腕相撲の達人のビデオを見せました。プロレスラーにも勝ってしまう老人力を医者の卵に知ってほしかった からです。その前座のパフォーマンスとして、クラスで一番腕相撲の強い男子学生と私が、教壇で対戦しました。左手でしたいというので、右利きの私は、こ りゃ負けると思って、最初から全力でやったら、なんと…学生の体を腕と一緒にドタ〜ンというふうに引き倒していました。唖然とする学生たちに、「でも筋力 は、問題ではないんです。ビデオを見ましょう」と言って、日本腕相撲協会会長山本哲さん（２０００年１月の時点で９９歳）がプロレスラー大仁田厚（現在 ４３歳）と対戦する場面を見せました。大仁田は大汗をかき、腕がパンパンになるまで頑張ったけど、遊ばれて、結局は押さえ込みで完敗。
この山本さんは存命ならもう満１００歳。足が弱っておられ、大仁田と対戦するときも、台に向かう時は、よろよろと足元があぶなく、伸し た片手を台について危うく体を支える様子。女子学生たちが、それを目ざとく見つけて、笑う。なのに腕相撲は圧倒的に強い。大仁田が、歯を食いしばって力を 入れているのに、会長は「全然力が入っていませんよぉ」とけしかける。その後、会長が「エイエイ」と気合を入れて攻撃に出ると、また学生たちは笑う。勝負 がついて、引き上げる会長、助手に手を差し伸べてもらって、その手につかまって歩き出す。それを見てまた笑う女子学生たち。実に漫画チックというか、仙人 的凄さで、頭が下がります。道場では神様扱いです。相手の手首を「殺し」ているのですが、相手はプロレスラー。どうしてこんなことが可能なのかと驚くばか り。気功師のように、気で相手を支配しているのかもしれません。