電磁波防護アンテナ
２０００年１２月２９日（金）
＊先日頼んでいた電磁波防護アンテナ「テクノＡＯ］が昨日着きました。早速長女のケイタイ（ｉ-mode）の裏側に付けました。裏のシールを剥がしてぺッタンするだけ。どっち側につけてもいいそうです。写真のケイタイ上部に付いている、もっこり楕円形というか、甲虫形の部分がそれです。本体８９２５円（税込み）＋送料９００円（包装が厳重だった）。
私は、ケーブルテレビの宣伝を見たときは、その理論がよく呑み込めなかったのですが、反対の位相をもった電磁波を発して中和するくらいに考えていました。しかし、それは思い込みでした（そんな技術は地球上にはないのでは？）。説明書を読むと、この装置は、正確には、携帯電話の電磁波放射の「非熱効果」から生体を防護する「電磁波ストレス生体防護アンテナ」でした。その作用は説明書によると、
１．ストレスのない状態の脳が自然に発するアルファ・リズム（７．５−１３．５Ｈｚ）の周波数の磁気発振が、生体との共鳴を通じて脳に対し音叉のごとく作用。
２．全身の細胞レベルにおいては、発振する信号が通常のイオンープロテイン結合を維持。（これらのイオンは有害電磁波の放射により位相が異なっています）・０．８/０．９ギガヘルツ、１．８/１．９ギガヘルツ、デュアルタイプと使用周波数が異なっていようと、携帯電話専用「テクノＡＯ」は、補正磁気を発振することによって全てのタイプの携帯電話による有害な影響を補正します。
とあります。うーむ、アルファ・リズムねぇ。私は、「アルファ波」にも「波動」と同じく、エセ精神科学的臭いを感じるのですが、まあ、その感じ方が偏見となる場合もありえるでしょうから、ここは不問に付します。
説明書によると、フランス・モンペリエ大学、Ｍ・バスチード教授のチームが実験しているそうです（１９９７年９月、”BIOELEKTROMAGNETICS JOURNAL" 18号７刷に掲載）。
ケイタイ電話の電磁波ストレス（０．９ＧＨｚ/１日８時間）を与えた鶏胚、与えない鶏胚、テクノＡＯで防護したケイタイに同じ条件でさらされ鶏胚を比較した結果、
無防備に電磁波にさらされた鶏胚の死亡率：７２．４％
電磁波ストレスを受けない対照群の鶏胚の死亡率：１８％
テクノＡＯで防護した場合の鶏胚死亡率：２７％
だそうです。
さて、どこまで信じるかですが、ケイタイの電磁波の影響を避ける方法がこれといってない現状では、「効果あり」の方に賭けて使うしかないでしょう。問題は効果を確かめるすべがないことですね。数十年後に、病気にならなかったとしても、それがこの装置のせいかどうか、どうやって区別するかです。まわりがバタバタ倒れていく中で、生き残ったというくらいでなければ、分からないけど、そんなにはっきり差が出るかどうか疑問です。
シールを貼るだけで不調なピアノが直るというような御まじない的な広告（ドイツ語）を読んだことがありますが（実はあるドイツ人にその公告文を「教材用」にもらってある）、それよりはマシかなという程度に考えています。
案外、実は画期的に効いているのに、世間があまりとりあげないだけの、奇跡の装置だったりして…。
なお、ケイタイ電磁波の人体への悪影響について述べている本には、『ケータイ天国、電磁波地獄』（週間金曜日別冊ブックレット１）があります。かかりうる病気に癌、白血病、脳腫瘍などが挙げられています。
「非熱効果」について簡単に解説しておきます。知られている電磁波の影響には「刺激作用」と「熱効果」があります。「熱効果」があるから電子レンジで冷凍食品の解凍が可能なわけです。水分が熱を吸収するのです。ケイタイのマイクロ波にも、この「熱効果」があり、人間の頭部には水分がある。でも、まあ危険なほどの温度上昇はないのでしょう。「刺激作用」は神経や筋肉細胞が電磁波の誘導電流効果によって変化することです。では、これらの作用が大きな数値にならなければ、安全であるかというと、そうとも言えない。刺激作用・熱効果以外の、すぐにはキャッチできない影響（免疫系への影響など）を総称して、「非熱効果」と呼んでいます。それが癌、白血病、脳腫瘍などを起こすと主張する科学者がいるわけです。