西方浄土
２００２年１１月１２日（火）＊日没を眺めて西方浄土を思う日想観という行が、かつてあったそうですが、美しい夕焼け空を見ると、魂が現世を抜け出したようになって永遠の世界を憧れるといった気持ちも分かる気がします。でも、現世にしっかり足を踏みしめることも大事ですね。
私は、今夕、夕焼けを仰ぎ見ながら歩いていたら、道から外れて、袋小路に迷い込んでしまいました。反対方向から私に向かって歩いていたおばさんが一部始終を見ていたらしく、慌てて道に戻った私を見て、笑みを浮かべていました。
でも、この写真、下部が無風流ですね。邪魔物がない良いアングルで取ろうと跨線橋に登ったら、目隠しがあって、全然景色が見えない。仕方なく、カメラをもった手を高く差し延べて、見当で写したのです。
まるで彼岸を不可視にする物質世界のとばりのように、目路を塞ぐ目隠し。その遮蔽壁越しに撮った夕焼け空。なんか象徴的です。とばりの向こう側は浄土で、こちら側は牢獄か？