鳥の気も知らないで
２００１年１１月２６日
＊今朝、急行に乗ったので、勤務先の最寄り駅に停まる各駅停車に乗り換えるべく、途中駅で降りました。人気のないプラットホームのベンチに腰かけて待っていると、なんとセキレイに似た小さな野鳥が、ちょこちょこ歩き回っている。えさを探しているらしく、ときどきホーム上をついばんでいます。２〜３メートルくらいに接近してくる。さっそくデジカメをとりだして写しましたが、そのときは７〜８メートルに離れてしまっていて、小さい姿にしか撮れませんでした。そのあとおばさんが歩いてきましたが、立ち止まって、小鳥をじっと見始めました。小鳥はホームの線路側の端まで行って、ちらちらおばさんの方を見ている。気にしているのが良く分かる。両者とも動かず、対峙した形です。おばさんは、身動きもせず、たたずんでじっと見つめている。小鳥はすこし体を斜に構えて、おばさんをちらちら見ている。
そのうち場内アナウンスで反対側の線路に電車が入ってくることが告げられると、おばさんが、身動きし、電車が来る側へ歩み去りました。とたんに小鳥はパッと飛び立って、おばさんが立っていたあたりへ来ました。そして、あたりをついばみ出しました。別にえさをまいたわけでもないので、要するに小鳥は、えさ探索のルート上の人間を、「はやく向こうに行かないかなぁ」と思って見ていたのでしょう。
そのうち私の乗る電車も来ました。小鳥のいる側に入線します。私がベンチから立ち上がって、ホームの端に向かうと、小鳥がパッと飛び立つのが見えました。入線してきた電車に乗り込みながら振り返ると、なんと小鳥は私が座っていたベンチの下に入ってついばんでいます。発車した電車の中で、私は自分こそ邪魔者だったのだと気がつきました。ベンチの下がスナックの食べかすなどがあって、一番の餌場だったわけです。たはは。