当HP「路」は、著者が日常考えたこと、感じたことを記した「今週のコラム」を中心に構成されています。著者の関心は、世界や自己が存在している不思議を解き明かすことにありますが、一方で、存在の実質としての日常の機微をも大切にしたいと思っています。その歩みは、私という小さな人間が歩む、か細い路を成しているように見えます。

　人に「道」を説くのは、私の任務ではなく、それは高次な精神性をもった先人たちに任せたいです。ルードルフ・シュタイナーも、そうした先人の一人だと思っています。私は彼の著作・講演集と関わるうちに、彼の世界把握の仕方を信頼するようになりました。したがって、私の世界観の中核はシュタイナーの人智学にあると言えます。でも、それだけで固まっているわけでもないと付け加えたいです。
　シュタイナーは自由な思考を、人類の精神進化にとって大事な通過点とみなしています。どんなに良い教えでも、硬直した思考法のもとで扱えば、価値はなくなります。人智学に限らず、いろいろな精神世界の分野で見受けられることですが、言葉は普遍的でも、その言葉を人に押し付けることによって、言葉のもつ理念を汚すことが、横行しているのではないでしょうか。私はその道はとりたくありません。

　かなり長いこと、私のHPを「シュタイナーの世界」と名乗ることに違和感を感じ続けていました。最初、簡単だからそう命名したのですが、シュタイナーの世界の一部を紹介するに過ぎないのに、大仰な名前のように響きました。

　以前のHPは、シュタイナーの考えを直接紹介するファイルが中心であるような趣きがあったのですが、時をへるに従い、実質的に私個人の思索であるコラムが中心になってきていました。そこで、今回、はっきりと、ウエイトをコラムにおくことにしたわけです。
　用いているファイルは同じであり、変わり映えはしないかもしれませんが、これからも、時代を歩む路としての、コラムを書き続けていく予定です。

　もっとも、これからは、どうしても書きたいというときだけ書くことにするのでＨＰに関わる時間は減ると思います。空いた時間は、家庭や、私個人のために使う予定です。

　 このたび、夏休みをはさんでHPを再開するに当たって、名前とコンセプトを変えたのは、そういう事情によります。近々、独自ドメインも獲得し、URLも変わります。
　これからは、このHPの趣旨にご賛同いただける読者に向け、発信していこうと思います。

　掲示板に関しては、もっかのところ、私は管理する時間をとるつもりがないので、当分、再設置はしません。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２００２年８月１日記
　
　読者の声が当HPの活性化を促すことを期待して、掲示板を再開しました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２００２年９月１８日記