超新星爆発の残骸がすぐそこにある

２００２年８月３０日

＊ＮＡＳＡの今日の映像 （８月３１日午後以降に見る人は、左下のArchiveから入って、2002 August 30:Simeis 147: Supernova Remnant をクリック）に、３０００光年の距離で１５０光年の幅に広がった超新星爆発の残骸が紹介されています。この幅は角度で言うと、ほぼ３度で、満月の６倍の大きさです。おうし座にある Ｓｉｍｅｉｓ 147 という天体ですが、かすかな光を、こんな広範囲にわたって感光するには、天文用のＣＣＤカメラで延べ８時間かかったそうです。
　肉眼では見えないけど、こんな大きな残骸が空に浮かんでいるんですね。１０万年前に大爆発を起こした超新星。
　例のカニ星雲 は、９５０年前に６５００光年の距離で爆発したから、まだそれほど広がっていないし、倍の遠さだから、見える角度も狭い。
　でも６５００光年の距離で、爆発時は金星の６倍も明るく、昼間も見えたそうですから、二分の一の距離で爆発したこの超新星は、どんなに明るかったでしょう。もし同じ程度の爆発だったら、距離が半分だから、４倍の明るさだ。金星の２４倍？　１０万年前の原人たちは、夜空に輝く驚異の新星を見て、何を感じたでしょうか。


目次ページに戻る