小平・緑のレーザー光事件と渋谷で目撃されたＵＦＯ

２００３年

１月２９日（水）

＊昨夜１１時半ごろ、玄関を出て夜空を見上げると、きれいに晴れ上がっていて、星がよく見えました。沢山の星がこちらを見ているようで、背筋がゾクッとす る感覚が走りました。ドアをあけて家の中に戻るとき、なんか背後から見られているような気分もして、異星人の存在が現実味を帯びて感じられる…と思いなが ら閉めました。

　今朝の朝日新聞東京むさしの版に＜夜空に緑の光「ＵＦＯ？」＞という記事が載っていて、昨夜の感覚を思い出しました。国分寺・小平市で緑色の光が見え、 問い合わせが相次ぎ、小平消防署員たちも屋上で確認して、「今まで見たことのない光」と述べている記事です。光は午後７時半ごろから９時過ぎまで見えてい たそうです。

「同消防署によると、光は南西の空でほぼ静止した状態で青緑色に光っていた。通常、飛行機やヘリコプターが飛ぶ高さよりは高い感じがしたという。」

　陸上自衛隊の東立川駐屯地では「そのような情報は確認していない」ということです。

＊今晩７時すぎに父の所へ行こうと思って、そうだ、昨日の今ごろ現れたというＵＦＯがまた今夜も出る可能性もあるぞと思いつきました。そこで「昨日出た ＵＦＯがまた出ていないか見る〜」といいながら、既に締めてあった２階の南向きの雨戸を開けに行こうと書斎を横切ると、私のパソコンでメールチェックを始 めていた末娘が、「あっ、あたしそれ昨日見たよ！」と言う。

私：えっ？

娘：青いんでしょう。

私：新聞には青緑色ってあった。

娘：昨日、みんなが見ているんで、一緒に見た。

　娘の話では、家の近くの見通しがきく場所から、南の方向に見えたという。「線」になっていて、それが雲に隠れて一部だけになることもあったけど、雲間か ら出ると全部線状に見えたという。記事では「帯」とあったけど、「線」くらいに細かったらしい。しかし、いったいそれって何だったんだろう？　点光源でな く、青緑色の線？　これをもＵＦＯと呼べるか？　そもそも物体ではないんじゃないか。

　昨日娘は友達の家に寄って帰ってきたのは７時すぎ。家にたどりつく直前に見ている。私に教えてくれれば、この目で見れたものを。娘が帰ってくるなり、迎 えた私が「ママが自分の部屋を片付けてからクッキー作りしなさいって言ってたぞ！」と申し渡したため、目撃体験がぶっとんでしまったのかもしれない。
　昨夜、末娘はバレンタイン用のクッキーを作る予定でいたのですが、それにかかりきりになってしまうので、その前に乱雑に散らかっている部屋の掃除をさせ ようという家内の要請だったのです。

　記事では、通報を受けた警察官が駆けつけた時は、もう見えなかったので、警察では「近くのパチンコ屋のネオンが雲に映っていたのだろう」と言っているそ うですが、証言を良く聞けば、雲の上にあったからこと、雲に隠されたりしているのだと分かったでしょうに。
　なお、自衛隊に問い合わせても、本当のことを言うわけがないでしょう。ＵＦＯに対してスクランブル発進をした元自衛官の証言を以前テレビで見ましたが、 そういうことは発表されないのです。

　なお、今晩、雨戸を開けて南の空を見ましたが、それらしきものは発見できませんでした。そちらの方向に調布飛行場へ下りる飛行機が飛ぶことはあります が、そんな変な現象は見たことも聞いたこともないです。

　父のところへ寄ると、父は読書中でした。森本雅樹著『宇宙の旅　２００億年』（岩波書店　New Science Age 29)。見ると１９８７年刊行の本ですから、以前読んだ本を再読しているのですね。森本さんは、野辺山天文台の教授。１５，６年前野辺山に家族で行ったと き、彼が気さくに車を止めて乗っけてくれたことを思い出します。雨でも降っていたのかもしれません。面識なんか全然ないのですが、リュックを背負って歩い ている我々を哀れに思ってくれたのでしょう。車の中にキャベツが積んであったのを覚えています。彼は面白い人なんですよね。『科学者たちのまじめな宇宙人 探し』（立風書房、１９９０年刊）を読んで分かりました。異星人からの通信をキャッチしたら、地球でどのような騒ぎになるかを小説風に書いているんです。 この本については「コラムから」の「見ました（１１）」の「これマジ！？」 （テレビ朝日１０月１２日放映）の最後にちょっと述べてあります。
　父は昔から宇宙の成立や生命の起源を考えるのが好きな哲学青年で、私が幼稚園のころに既に宇宙に興味を持っていたのは父が折にふれて話してくれたことが 影響していたのだと思います。太陽系の惑星の名前も幼稚園のときに既に覚えていました。写真付きの児童向けの天文書も熱心に読んでいました。晩年の父が、 犯科帳のような時代小説でなく、本来関心を持っている分野の本を読んでいることを、なにか嬉しく思いました。

１月３０日（木）

＊「小平市や国分寺市の上空で２８日夜に目撃された緑の光は、独立行政法人「通信総合研究所」が実験で発射したレーザー光線だったことが２９日、分かっ た。」（朝日新聞むさしの版朝刊）
　たはは、やっぱり雲に映ってたわけです。「大気の状態を調べる技術開発の一環として、緑色に見える波長のレーザー光を午後７時ごろから同９時ごろまで、 研究所の上空に向けて断続的に発射した」そうです。一件落着。て〜と、あの晩の私のゾクっとした感覚は、これとは無関係だったことになりますね。主観的な 感覚や、目撃情報の扱いなどを注意しないといけないと反省。

＊東京新聞朝刊のコラム「熱気球」に、小平市の緑の光事件がとり上げられていました。世田谷在住の会社員新井真貴さんがデジタルカメラに収めた映像が紹介 され、まだ正体不明といった扱い。線の端を拡大した映像なのですが、これがまさにＵＦＯを彷彿させる姿。高速で移動するレーザー光の先端なのでしょう。す ぐ正体が判明しなかったら、まさにＵＦＯ映像として一人歩きするケースでした。そういうことも案外ありそうです。センセーショナルな情報にすぐ飛びつくと 危ないという戒めになりました。



１月３０日（木）

＊写真家の読者から、知り合いの写真家が１月２８日に２機のＵＦＯを写真に撮って発表しているのを発見して知らせてくれました。東京だと思いますが、今確 認中。
　時間から言って、小平市のレーザー光の実験が始まる１時間半前です。本物のＵＦＯも出ていたことになる。非常に興味深いです。


１月３１日（金）

＊昨日紹介した写真家がＵＦＯを撮影した場所は、東京・渋谷でした。「小田急の参宮橋の駅の上、明治神宮の裏口を過ぎたあたり」で午後５時１０分ごろだそ うです。明治神宮では日本ＵＦＯ調査・普及機構（OUR-J）のグループがＵＦＯをビデオなどに撮っている。あの辺はスポットなのでしょうか。小平のレー ザー光とは無関係に出たと思います。同じ東京と言っても、距離的に２０キロ離れています。
　東京都小平市の件は、結局はＵＦＯではなかったわけですが、新聞をＵＦＯ騒ぎで賑わしたわけで、暫くの間、人々の意識に「ＵＦＯ」が住みつきました（私 もそのひとりでした）。小平の緑のレーザー事件は２８日の午後７時〜９時。その同じ日、時間的に少し前の午後５時すぎに、東京都渋谷区に本物のＵＦＯらし きものが現れている。その夜遅く、１１時ごろ、まだ緑のレーザー事件も、渋谷のＵＦＯのことも知らないのに、私は夜空に異星人の存在を意識して、ゾクっと した。これだけ並べると、いろいろ関連付けたくなりますね。でも、空想も混じりそうなので、事実を並べておくだけにしておきます。


２月１日（土）

＊撮影者から許可をいただいたので、撮影状況などを描写したメールをここに紹介します。後ほど「ＵＦＯ関連」に事例として加えようと思います。

以下引用

場所は渋谷です。
小田急の参宮橋の駅の上、明治神宮の裏口を過ぎたあたりです。
時間は、よーく考えると、17時10分ごろです。

私は小平の事はJ-WAVEで翌日の朝、緑色のUFOと言っていたのを
きいただけでした。
会社にいって2、3人にきいたけど知らないといわれ、ネットを
ちょっと検索したけど全くあがってこなかったので、がっかりしてた
のです。

グッチさんの記述と写真（グッチ注：小平のレーザー光によるＵＦＯ状の写真）を見ると、
私のは全く違うもののようです。

夕方、雲の様子がきれいだったので、自転車で通り過ぎてから
写真に撮ろうと思い直してバックして、2,3シャッターをきってから
光るものに気がついたんです。

あら、きれいな光、なんて思ってじっと見てると、同じ位置で停まっている
ように見えたのに、小さくなっていくので、あわてて写しました。
見えなくなるまで1分くらい、飛行機よりも移動速度はゆっくりしていた
ように感じますが、見る方向と垂直に遠ざかっていっていたようなので
よくわかりません。

光は一定の強さで、銀色に光っていて、2機の距離は開いていっているように
見えました。ほんとにきれいな光でした。

私は24年ほど前、17才の時にも鹿児島でよく似たものを見かけました。
その時は、夕方、空の低い位置を平行に後方から前方の西の方角へ
丸いものが飛んでいきました。

後ろからきて遥かな山の彼方へ消えるまで1分ほど、すごいスピードだったし、
強く白く発光する丸い物体の、光の尾の中にオレンジ色の小さな楕円がくっついたり
離れたりしてるのがはっきり見えました。

前を歩いていた小学生5.6人が、UFOだ！と騒いでいる中、ひとり「あれは彗星だよ。」
と言う子がいたので、走っていって、「違うと思う！」と言いました。その子には
悪かったけど、その場では年長者の私の意見が通ったみたいです。

昨日のとは、色と形は似てるけど、スピードが違います。
24年前の方は、自然現象と言えなくもないかもしれないけど、
昨日のは、上部に黒い人工的な部分が写ってるし。

引用おわり

写真

なお、その後のお便りでは、ＵＦＯは渋谷上空という感じではなく、ずっと遠くにあるようで、方角的には小平の方だったそうです。渋谷から西の方角というこ とですから、確かにそう言えます。う〜む。

注意：読者は、次のような空想を湧かさないように。

　通信総合研究所というのは仮の姿。実はＵＦＯ撃墜レーザー装置を装備した秘密基地。これ見よがしに飛び回るＵＦＯに業を煮やし、午後７時ころから反撃の 照射を始めた。
　その戦いの余韻が大気に残っているのを午後１１時過ぎの星空に感じた私は、ぶるると身震いした。

　この研究所は、日本標準時を決めている研究所で、一般公開もしているちゃんとした施設です。秘密基地などではありません。念のため。

通信総合研究所のサイト(What's new に「1/28に上空でみえた緑色の光について」の説明もあります）

大勢の人が緑のレーザー光を目撃して放った興奮の気の名残を私が感じたという可能性も、まあないでしょう。冗談めかしてその可能性を言ったら、家内や長女 は、全然相手にしてくれないで、笑っています。健全な家族だ。




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